相続税

  • 投稿
  • 2015/03/13
  • 編集
  • 2015/03/13

生前に相続放棄をすることは可能ですか?

相続放棄の手続き

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被相続人が生存している場合、相続放棄はできません。

相続放棄とは、被相続人が死亡して発生した相続権を放棄することです。つまり、被相続人が生存している間はこの相続権が発生しないので、相続放棄はできません。

また、相続放棄をするためには相続放棄の申述を家庭裁判所にしなくてはなりませんが、家庭裁判所も相続放棄の書類を作成するのは被相続人が死亡した後です。

そのため、生前に相続放棄をするということはできません。

 

遺留分の放棄

被相続人が生存している場合の相続放棄はできませんが、遺留分の放棄は可能です。遺留分の放棄と相続放棄は厳密には異なりますが、場合によっては事実上の相続放棄にもなります。

 

遺留分とは

遺留分とは、法定相続人が最低限相続できる遺産の割合のことです。

たとえば、被相続人が遺産の全てを赤の他人に譲渡するというような遺言を残した場合、被相続人の財産によって生計を立てていた遺族は大きな打撃を受けてしまいます。こうした事態を防ぐため、法律によって法定相続人が最低限相続できる財産が決められています。このことを遺留分と言うのです。

 

遺留分を放棄するケース

遺留分を放棄するケースはいくつか考えられますが、代表的なのは長男に家業を継がせるというケースです。この場合、家業に必要な財産などを全て長男に相続させるため、兄弟などの遺留分を放棄させることがあります。

ただ、こうした場合でも遺留分を放棄する兄弟などに対して生前贈与を行うケースがほとんどです。事前に遺留分を放棄することで、相続の際に揉めることを防ぐこともできます。

 

遺留分の放棄には家庭裁判所の許可が必要

遺留分の放棄をするためには家庭裁判所の許可が必要です。また、家庭裁判所は遺留分の放棄を許可するかどうかの基準を設けています。

これは、親が本人の意思を無視して強制的に遺留分を放棄させてしまうケースがあるからです。遺留分の放棄を許可するかの基準は以下のようになっています。

  1. 遺留分の放棄の理由が合理的で、必要性が認められる
  2. 代償性があるか(放棄する代わりに現金を譲渡する等)
  3. 本人の意思にもとづく放棄であるか

遺留分の放棄に関しては家庭裁判所の許可が必要ですが、被相続人が死亡して相続が発生した後の遺留分の放棄に関しては自由意思なので家庭裁判所の許可は必要ありません。

 

遺留分の放棄の注意点

遺留分を放棄される場合は、以下の2点にご注意ください。

 

遺留分の放棄をしても相続人になる

たとえ遺留分の放棄をしていたとしても、被相続人が死亡すると相続人となります。たとえば被相続人が遺言を作成せずに死亡した場合、遺留分の放棄をした人も遺産分割協議の当事者となります。遺留分の放棄と相続権の放棄は、全く違うので注意が必要です。ただ、遺留分を放棄した人は自分の相続額が遺留分未満であっても文句を言う事はできません。

 

遺留分の放棄の申立人

遺留分の放棄を家庭裁判所に申し立てできるのは、被相続人の配偶者と第一順位の相続人です。相続人全員が申し立てできる訳ではないので注意しましょう。

カルク


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